忘れた頃に世間をにぎわせる芸能人カップルの不倫報道。「そんなことよりもっと別なニュースがあるだろう」と思う人も多いと思います。そもそも当事者同士のプライベートな問題のはずですが、「いつからなのか?」「離婚するのか?」「別れるのか?」「謝罪したのか?」と詰めよる過熱ぶりには本当に辟易します。文字通り「倫理」的に許されないとはいえ、過剰に反応し、存在を消し去ろうとさえする人がいるのはなぜでしょうか。今回はそのへんをちょっとだけ深く考えてみようと、いろいろな意見を拾ってみました。
コロナの2020年も芸能人の不倫報道で明け暮れた
2020年もそろそろ終わりに近づいていますが、今年はとくに「大物」(直近では近藤真彦、渡部健、Zeebre、東出昌大、ブラザートム、瀬戸大也など)の不倫が相次ぎ、同じネタでよく次々と引っ張れるなと思わせるほど様々なメディアが賑わいました。こうした傾向は今に始まったものではなく、おそらく来年も、その次の年も延々と続くことでしょう。
皆さんの周りでも「不倫」の噂話はちょくちょく耳にするのではないでしょうか。あるいはご自分が当事者であることも……。
日常に普通に「よくあること」のはずの「不倫」ですが、世間のゆるがぬ常識では「悪いこと」であり、もし発覚すれば、民事で訴えられて安くない慰謝料を支払わなければならないだけでなく、それ以上に非常に厳しい社会的制裁を受けることは免れません。
「不倫は悪いこと」と誰もが口にする一方で、なお不倫が消滅しないのはなぜなぜでしょうか。
不倫に関するアンケート結果
不倫に関するアンケートは、女性誌、探偵会社などさまざまに実施されています。
リサーチ株式会社NEXERによると、男女別に不倫・浮気の経験があるのは以下のとおりでした(2020年6月・男女各461人を対象とした調査)。
また女性セブンが読者534人に対して行ったアンケートの発表では次のような結果でした(2020年8月調査)。
夫以外の人を好きになったことのある人は4人に1人、でも不倫にまで発展させてもいいという人は10人に1人いるかいないかくらいかという結果ですが、見方を変えれば、「40人の妻のうち3~4人は不倫をしたいと考えている」ということになります(もっとも、女性だけを調査するのは片手落ちですが)。
これらの意識調査から見えてくるのは、経験のあるなしとは別に、不倫は決して「珍しいこと」ではないということです。芸能メディアが日夜吊し上げる「絶対悪」というイメージとは少しずれがあります。ありふれたことなのに、なぜ、同時に糾弾するのでしょうか。
次に、対照的な意見を集めてみました。
不倫反対派の意見
不倫を忌み嫌う人の意見は集めるまでもなく圧倒的多数です。
「あっ!この人可愛いな…」
「カッコいいな…」
思うのは自由ですが、行動したら不倫になる。
いっそう不倫をしたら
1人だけ 懲役10年
2人同時 懲役15年
3人同時 死罪こんな感じにしたら
不倫は減るのでしょうか
理性を保つのって難しいですね🥺💕#不倫反対— 駿パパ@駆け出し子育てブロガー (@shunpapa30) June 24, 2020
あーーー
もーーー
不倫する奴は死刑でええやん👌#不倫反対#不倫撲滅運動#不倫する奴気持ち悪い
— 🌼福ちゃん🐈✨🌼 (@happy3v_v9happy) May 31, 2019
アラフォーになり
男女関係でわかった事
お付き合い段階の浮気は
百歩譲って
既婚者の不倫は許せない
法律違反だし
皆が悲しむ自己愛でしかない#不倫反対— 主婦 (@hibisyoujinsuru) December 31, 2018
東出サイテー男。
不倫以外にもモラハラだったなんて。遊んでるくせに帰宅してあたたかい料理が出てこないと怒ったとか。#東出昌大 #東出最低 #東出干されろ #不倫反対
— Y子@二児育児と愚痴とお笑いと時々女子力 (@yco_life) January 23, 2020
#昼顔
見たいと思ってたけど、見なくてよかった…
たぶん鬱になる。
不倫なんてしてるやつら、離婚してからイチャつけや。
死ぬほど愛してるなら二人で死ねばいーのに。#鬱映画#不倫反対#不倫しちゃアカン— gbbd (@gdbigjiyong) June 26, 2018
これらを見ていると、社会悪であり、違法行為であるにもかかわらず不倫がなくならないことにイラついている人、もう生理的に受け付けないという人という印象を受けます。不倫を行う人を懲らしめたいというより、いっこうに無くならない「不法行為」「非道徳的行為」にイラつき、生理的に嫌悪感を覚えているといったふうです。
また不倫は「される側」に大きな心の傷を負わせる行為であることから、当事者としての経験や、当事者の感覚を代弁して糾弾しているという面もあります。
不倫賛成(?)派の意見
一方で、これに異を唱える意見も探してみました。
賛成ではないけど否定はしない
だって人間の気持ちは変わっていくものだから
私は不倫していた時、私ってかなりいい女なんだ。あの女性やこの女性より魅力があるんだとか、
彼は奥さんより私が好きなんだ、彼とずっといたい、彼は私を離すことはできないとか、かなり痛い、勘違い人間でした。
因果応報、自業自得、天罰、、、
悔い改めなければならないありとあらゆることって恐ろしいことに本当にある。
怖いもの見たさで不倫するのも、案外乙なものかとみなさんの不倫を反対はしません(笑)
本当に良い妻って夫の不倫を許してくれる人だよね。#不倫万歳#東出#恋愛学#コロナ離婚
— PELOFISH (@_H_na_N) May 9, 2020
不倫が良いか悪いかは別として、不倫をした者が責められるなら、不倫をさせるに至ってしまった伴侶の責任もあると思う。#不倫賛成#不倫反対
— いなり寿司 (@INARIZUSHI0925) March 7, 2018
こちらの意見の中心にあるのは「不倫には不倫の理由がある」というものです。「自己責任」という言葉も浮かんできます。
本来人間も動物であり、気持ちは移ろうものなのだから、それを否定することはできないというのは、否定できないのかもしれません。
不倫は絶対悪か
そもそも「結婚」という制度は人間が作ったものにすぎず、あらゆる倫理と同じように、時代の変遷につれて様々な変容を迫られ、いつか制度が不要になることもありえます。
本稿執筆中に、カンニング竹山さんがテレビの生放送で近藤真彦の不倫に関してコメントしたことが話題になりました(そんなことを話題にしてまでメディアは不倫報道を盛り上げます)。
法律違反(刑法に罰則規定はない)ではない。不倫報道ばかり加熱させていたら、おかしい世の中になる。不倫を規制したいなら、法律(刑法の罰則)を作ればいい。
2020年11月18日 『バイキングMORE』(フジテレビ系)
日本でも少しだけ話題になりましたが、ドイツのシュレーダー前首相は自身の4度目の妻と婚姻中に韓国の25歳以上年下の女性と不倫をして、5度目の結婚をしています。
日本の総理大臣が同じことをしたらとんでもないことになるところですが、ドイツには、「不倫は婚姻している人を傷つける悪いことだが、新しい道を歩もうとしている人は応援する」という風潮があり、徹底的にたたいて再起を許さないことはないとか。
国や人によって「倫理」に対する意識は変わるのです。
皆様のご意見をお聞かせください。
↓ ↓ ↓
配偶者に不倫されて家庭が破綻した人が配偶者や配偶者の不倫相手を憎むのはわかります。芸能記者が知りたいのもその愛憎模様でしょう。それを不倫そのものの是非にすり替えるのは、筋違いだと思う。
芸能記者も因果な仕事ですね。
そして芸能人は、芸能人である前に人間であることを捨てなければならないということですか。。。
私は、パートナーを傷つける行為は許せないと思う。しかし他の人を好きになってしまうのは自然なことだと思います。
だからどっちなんだという話ですが、1対1でしなければならない結婚という制度そのものがなければ、こういった問題も起こらないのではないか?
遠い未来(近い?)にはきっと結婚制度はなくなるのではないかと思います。子供はみんなで育てるような社会になっていたりしてね。
きっと結婚制度も変化していくのでしょう。
生物学的に不倫を説明すると、女性の側はより質の良い子孫を残すために不倫を行い(夫よりも不倫相手の方が妊娠率が高い)、男性は妊娠・子育てコストがないので不倫を行うそうです(サイテーですね)。
芸能人の不倫報道は、もうむかしほど、新鮮なネタではなくどうでもいいです。
不倫は道徳に反するとは思いますが、それで叩いたりするのはどうかと思います。他人が口出しすることではないですね。
不倫も、ルール違反だと思うけれど、複雑で多様な人の営みの1つ。
それをひとくくりにしてい、善か、悪か、の二元論で切ろうというのは無理があると思う。
無理に対立を煽っている感じ。
自分が不倫されたら? そりゃ不快だし、腹もたちますよ。声をあらげてなじることでしょう。
でも、不倫した人間全員に、神罰の雷を落とそうとは思いません。
ごめんなさい、本企画も「対立を煽っている」ことになると思います。このシリーズは、対立をとりあげることで問題の本質を探り、互いの理解を深めたり、どちらでもない立場を発見することを狙いにしています。
有名人の不倫や破局はどうでもいいという意見がある一方で、気になって覗きたくなる衝動に駆られる人もいるのでは?
だから週刊誌もこぞって不倫ネタをアップする。
誰も得しない、悪循環だなといつも思います。
本当に悪循環というか、マッチポンプというか。
「謝罪するお気持ちは?」などと無遠慮な問いをぶつけていますが、不倫問題に限らず、そんな質問を記者に代弁してもらいたくないと思うのです。
不倫はパートナーを傷つける行為なので道徳的な観点からいえば『悪』といえば悪なのでしょう。
不倫って実行為でしょ…心持ちの問題じゃない。で、逆に聞きたいけど、不倫って、善良な行為なの?
そして、なぜ不倫という言葉なのか?考えるべきなのではないかな?
倫という文字の意味、それは、人の道って意味。つまり、人の道に非ず、人の道に外れたことって意味でしょ。
たしかに不倫と名づけられている通り、倫理に反した行為でしょうね。
不倫は間違いなく裏切り行為なので、悪だと思いますね。
夫婦仲が冷めていたためにおきたのなら、それできちんと離婚して解決すべきですね。
おっしゃる通りで、当事者間で解決すべき問題です。
結婚は一つの契約。不倫は一方的な契約違反行為。
「悪」という単語がちょっと強烈だけど、相手に対する不誠実な違反行為です。
道義的にも許されるものではないけど、だからって世間が非難するのはちょっと違う。
避難して責める権利があるのは、不倫をされた配偶者だけだと思います。
不倫が悪いことっていうのはメディアの意見じゃないでしょうか。
不倫をしたって誰にも迷惑はかからないし誰も困らない。
迷惑も困ることも、実は別の問題ですからね。
例えば、両方の生活費を払って子供の教育費も払って、相続もそれぞれに残せば、どこに問題があるのでしょうか。
甲斐性なければするな、というのもごもっともですね。
誰かを不幸にするから、メディアがその尻馬にのるのでしょうか。
要は覚悟の話じゃないの?
不倫したければすればいい。
駄目な行為だと思うなら自制すればいい。
日本はバレたら叩かれる社会なんだから、叩かれる覚悟があればいい。
社会的制裁を受ける覚悟があればいい。
1万件の不倫事案があれば、1万通りの当事者同士の事情があるはずなので、
それをイチイチ周りが構うのが異常に映る。
不倫はその家庭の問題だから部外者に責める権利はないけど、意見は?と聞かれたら気持ち悪いなと思う
既婚者に近づく人間も既婚者なのに外でどうこうする人間も人としては気持ち悪くて大嫌い
不倫するくらいなら結婚しなきゃいいのに
なるほど、気持ち悪い。そのイメージが根底にあるということのような気がします。気持ち悪いものは、気持ち悪いですからね。
不倫されたといいますが、不倫される側に問題があるケースは多いようです。
もちろん婚姻中に行動をしてしまうのは問題ですが…。
結婚という形が変わるべきという意見には賛成です。
ドイツに行きたい……
日本の結婚観は配偶者と関係がうまく行かなくなった時、とても苦しい。家長制度のせいで長男や跡取りとなる配偶者との結婚は、これまた辛い結婚生活になることも多い。
多様性を認めようというこの現在の状況で、結婚感も人それぞれ自由だと思う。不倫や配偶者以外を好きになることも、世間一般では悪とされるからこそ、サレ妻やサレ夫がかわいそう、だからシタ夫シタ妻は不幸になって当たり前的な状況が、不倫悪論によって、不幸になる人がいるのではないか?結婚や離婚がもっと簡単に、そしてそれに子供が巻き込まれないような体制が作られれば、若者も結婚に躊躇しなくなり、もしかしたら少子化も少しは良くなるかもしれない……
という、不倫してる人の勝手な意見でした。