「神戸、大人の小学校。」開催レポート

「神戸、大人の小学校。」開催レポート

5時間目(道徳)
紫亭京太郎先生「落語から人の道は学べるか」

【紫亭京太郎】トラキチの”楽語家”にて、極楽トンボ系シネマコミュニケーター。「面白き ことばかりよと 面白く住みなすものは 心なりけり」。インターネット放送局Ombc「The がってんシネマ」、インターネットTV net channel KYOの「浪花てんぐ寄席・むらさき亭」、その他、落語会に多数出演。

最後の授業は「道徳」でした。
社会人落語家の紫亭京太郎さんが着物姿で登場されました。
「タイガー&ドラゴン」や「ちりとてちん」などのドラマをきっかけに落語ブームは何度も起こりファンも増えました。
立川談志は「落語とは人間の業の肯定である」という有名な言葉を遺しています。

京太郎さんは「人間の業を落語(の人物たち)は肯定してくれる」と仰います。それが今のダイバーシティ(多様性)にもつながってくる、と。
落語には極悪人はあまり登場しません。「貧乏花見」を例にあげ、落語には庶民の話も多く、生活やその知恵が窺えることを説明されました。「気で気を養う」という考え方がお好きだそうです。
また、「星野屋」、「らくだ」、「滑稽清水」、「孝行糖」、「牛ほめ」という落語を例に、その策略的なところや人間の弱さ、そして人情などが全て落語からうかがい知ることを教えてもらいました。
落語に於ける江戸と上方の違いの説明もあり、京太郎さんは、江戸はボケている様子で笑い、上方は会話に突っ込んで笑うのではないか、と独自の解釈を披露されました。

話しの合間に小噺も実演され、社会人落語界屈指の「間」を披露されました。
「たがや」、「佐々木裁き」、「鹿政談」、「帯久」、「猿後家」、「紙入れ」、「百年目」、「動物園」、「初天神」、「たちぎれ」などの落語を紹介し、東西に於けるお上への目線や立場、おかしみのポイントを説明されました。
京太郎さんは、このオチが好きだからという理由で特定の落語をやり、歳を重ねる毎に落語の解釈や意味も変わってくると仰います。
また、聞くだけでなくぜひやってみてくださいと言います。神戸の落語仲間で古希近くから落語を始めた故・丸々亭おはぎさんや、昨年亡くなった三遊亭円丈さんを例に、いつまでも「現役」でやることのできる効用を説かれました。
そして落語を「楽語」として捉え、楽しく語り・聞くことで気持ちよく暮らせ、人の道を考え感じるきっかけにもなります、と楽しく締められました。
 

 

「神戸、大人の小学校。」を終えて(吉川公二)

12年前に「神戸未来塾」という教室催事を開催したことがあります。開催場所は、今回と同じ所です。
「勉強嫌い」の私がなぜ教室(型)催事を行うのでしょうか。
最近では「学び直し」という言葉が流通しています。「学ぶこと」に制限や制約はないことが改めて確認されつつあります。
私が嫌いだったのは「勉強」で、学ぶことは好きだったのかも知れません。
本来的に新しいことや知らなかったことが分かることは面白いはずです。
勉強が嫌いになり、「勉強」と「学び」の勘違いで学びからも遠ざかっていたのかも知れません。

「神戸、大人の小学校。」の校長職を通じて、参加者の多様性に驚きました。
シニア層、ご夫婦連れ、キャリアウーマン風女子、学生さんといった多様な人たちがひとつの教室の中で学びました。
また、生徒さんの全員が私の意図する「楽しく学ぶ」ことを理解されていました。
「朝礼」でお話しをした際の皆さんのお顔が素敵な笑顔でした。
そして5名の先生も終始笑顔で「授業」されました。
それぞれのご専門に関することを本当に分かりやすくお話ししてくださいました。
生徒さんのアンケートには「どの先生も人と人をつなげる話をされていました。人を思いやり、楽しませ、楽しむ。大切なことだと思います」という感想がありました。

世の中には学ぶ機会がたくさんあります。
資格取得や合格のための学び、カルチャースクールや社会人大学などでの学びなどもあり百花繚乱の様相です。
「神戸、大人の小学校。」そのものには何かの目的を設けていません。
生徒のみなさまが何かに気づき、発見し、考えるきっかけになれば幸いです。
学校教育からはなかなか「想像」や「創造」を学ぶ機会がありません。「神戸、大人の小学校。」には想像と創造しかありませんでした。改めて次の「教室」を企画する気持ちになっています。

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