「神戸、大人の小学校。」開催レポート

「神戸、大人の小学校。」開催レポート

2022年4月9日(土)、快晴の神戸で「神戸、大人の小学校。」が開催されました。
この教室は、小学校のように1時間目から5時間目まで「授業」があり、各界の専門家から優しく楽しく面白く学んでみようという実験的教室催事です。
主催者(校長)で、仕掛け人の私、吉川公二が、当日のリポートをいたします。

先生が面白い人であれば、学びの時間は楽しいはずだ

ユネスコ認定デザイン都市である神戸の象徴「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」

2022年4月9日土曜日、「デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)」にて「神戸、大人の小学校。」が開催されました。
この催しは、勉強嫌いだった主催者(私)が、先生が面白い人であれば、その学びの時間は楽しいはずだという確信の下、企画されました。
会場となった「KIITO」は、ユネスコ認定デザイン都市である神戸の象徴的センターです。神戸港にも近く、重要な輸出品であった生糸の品質と検収のために作られた施設で、昭和2年竣工の旧館と昭和七年の新館で成り立っています。近代産業化遺産とも言うべき歴史的建造物の検査所は、昭和13年の阪神大水害、神戸大空襲、そして阪神・淡路大震災などの大災害をも乗り越えて存続しています。その後神戸市が買収し、「KIITO」として再び脚光の当てられた象徴的スペースです。
当日は延べ約150名が5時間授業に生徒として参加されました。

朝礼
「面白いものがあるから笑うのではなく、笑っているうちに面白くなる」(桂枝雀)


始業のベルが鳴り、校長による「朝礼」が始まりました。
通常のセミナーや講演であれば、主催者はテーマやコンセプトを決め、それに相応しい講師を選びます。しかし「神戸、大人の小学校。」は、先に私が面白いと思う人に声を掛け、その後に時間や科目を当てはめるという方法で決めたことをご報告しました。更に面白く楽しく学ぶために「生徒」の皆さんにも障壁やハードルを下げて臨んで欲しい旨もお伝えしました。
桂枝雀の「面白いものがあるから笑うのではなく、笑っているうちに面白くなる」論を紹介し、楽しく学ぼうという気持ちで一緒に学びましょう、と締め括りました。

1時間目(図工)
久木田啓先生「まちをつなげるアートとは」

【久木田啓】ブランディング会社にて商品や店舗、地域活性化などを担当。2017年「神戸でみんなでアートしよう!!」活動開始。六甲山間伐材などを使った「みんなでつくるアート」で、多世代でまちを楽しむ活動を進める。2022年、多様な人が挑戦を始められる「森の入りぐち」のプロジェクトを開始。

久木田さんは神戸市北区の鈴蘭台を中心に、アートやデザインの力を使って、多くの市井の人たちと一緒に盛り上がりながらまちづくりをする達人先生です。
灘・白鶴酒造のお酒「まる」の紙パックを使用した再生手漉き紙づくりのお話しがありました。地場産業製品のパッケージをアップサイクルさせる手法は見事です。紙の中に六甲山の間伐材を混ぜ込み、優しい風合いの独特な紙が出来上がります。そのようなプロセスや出来上がったものを町の様々な場所で展開し、思いを広げておられます。

教室内には手漉き紙の実験ができるスペースも設け、生徒たちにも体験してもらいながらの授業でした。藤崎さん、塩見さんという障害を持つスタッフも参加して、朝一番から賑やかな授業となりました。
久木田先生は「あったらおもしろいよなぁ」や「もっとよくなればいいなぁ」と思うことを小さなことからでも形にしてこられました。
私は「アート」と聞くと少し身構えてしまうのですが、久木田さんが使い、伝える「アート」はまったくの別物でした。正に多様な人々が多彩な方法で、本当に小さなものづくりを通じてその輪を広げておられました。幼児の隣におばちゃんやおじいちゃんが居て、一緒に教え合っています。
久木田先生は「小さな楽しいことで(社会を)つなげていく」と仰います。或る意味でアナログ回帰なのですが、そうした有機的で多彩な関係性や風景こそが日本が目指すべき未来の姿なのだと確信しました。

 

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