元自衛官のFPに聞いた、意外とライフプランを立てにくい自衛官のマネー事情

知識がないために危険な投資にハマる自衛官も

自衛官生活支援会のウェブサイト
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―結婚年齢はどうですか。

これも早く結婚する人と、晩婚の人に分かれます。早く結婚する方は子どもさんも早く作りますが、晩婚の方だと定年直前にまだお子さんが小学生だったりします。

―隊員同士で結婚した場合は、住む場所を斟酌してもらえたりということはないのですか。

自衛官同士で結婚される方は多くて、その場合は別々の任務地になってしまうことがあります。そこでやはり家をどこに持つかという話になり、非常にライフプランが立てにくくなります。家の場所が決まらないと腰を据えて考えられませんし、子どもの将来設計もしにくい。一般の方よりもプランニングは難しいですね。

―一般人から見ると、超安定しているしお給料も悪くないので、運用の選択肢も多いように思うのですが。

自衛隊にはとても良い貯蓄制度があるので、それを活用するのが一番いいのですが、知識がないと危険なものに手を出して損をする人もいるので、そういう金融や投資の基本知識をアドバイスしていきたいと思っています。
また、家族と離れてしまうと、相続や介護についても不安が出てきます。一般の人も同じですが、そういうことに対する心の準備ができていないんです。自衛官OBのFPネットワークを活用して、そこもサポートできたらと思っています。
定年までは定収入がありますので、なかなか長いスパンで見ることができず、月々の収入の中で生活していけばいいと思ってしまう。住宅ローンを借りるときも、いくら借りられるかということばかりに目がいって、将来、住宅ローンの支払いと教育費が重なって大変になるとか、老後資金をどうするのかということまで考えが及ばないのです。
そこで、自衛官の特性を踏まえて全体を俯瞰できるように説明してからアドバイスに入ることが多いです。

―具体的には、どんな内容の相談が多いですか。

家計、教育費、住宅ローン、それから最近増えてきているのは不動産投資です。あとは資産運用、iDeCo、つみたてNISAなど、どういう商品を選んだらいいかということが多いですね。
最近よく聞くのは不動産投資です。友達が不動産投資をやっているので自分もやりたいと思うけど、どうでしょうかという相談はよくあります。

―投資用のマンションを買うということですか?

そうです。将来のビジョンや資産の考え方もありますので、不動産投資が一概に悪いとは言えませんが、「友達がやっているからやってみよう」というのはお勧めできないです。
きちんとやれば賃貸収入が年金とあわせて老後資金になりますから、物件を見たり、その人の生活スタイルを見たりしながらアドバイスします。

―男女比でいうとほとんどが男性ですか?

実際に相談に見えるのはほとんど男性ですが、奥さんが不安に思っていることが背景になっている方も多いですね。ご夫婦でそろってご相談にお見えになる方もいらっしゃいます。

 
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