コミュニティ総数5万人!新たなスポーツ事業を切り開く情熱家

コミュニティ総数5万人!新たなスポーツ事業を切り開く情熱家
ここがキニナル!

スペインで発祥し、今ではテニス人口を超えてしまうほどの人気を誇るラケット・スポーツ「パデル」を、皆さんはご存じでしょうか。
幅広い年齢のファンが増えつつあるパデルの魅力、そしてパデルと玉井さんとの運命的な出会いや、今後のさらなる普及のための株式会社Padel Asiaの課題などについてお話を聞いてきました。

エンターテインメント性が半端ない!老若男女に人気のスポーツ「パデル」

私たちは、スクールの運営とレンタルコートやイベント企画運営、その他にもパデル用具の販売を行っています。
そう話すのは、14年間経営してきたIT企業の社長を退任し、パデルのスポーツ施設を経営する玉井勝善代表。日本では馴染みのないスポーツでありながら、体験レッスンに来られた半数近くの方が入会を決めるほどリピート率が高いそう。いったいどんなスポーツなのでしょうか?
簡単に言うと、周りを金網とガラスに囲まれたコートの中で行うテニスのようなものですね。壁の反射を利用して、ラリーにつなげることができることが最大の特徴です。
パデルは43年ほど前にスペインで始まったものなんです。スペインのある観光地で、ボールが飛び散りやすいテニスコートがあって、取りにいくのを面倒くさがってレンガで囲ったのだそうです。そしたら、ボールがレンガにぶつかって跳ね返ってきます。その跳ね返ってきたボールを打ち返したら、けっこう面白かった、というのが始まりなんです。
2000年頃に人気に火がつき、一気にスペイン、ヨーロッパ、南米で流行っていきました。今では、スペインのパデル人口は、テニス人口の約4倍にもなり、売り上げが完全にテニスと逆転しているんですよ。
面倒くさがり屋なスペイン人ならではの発想がきっかけとのこと。でも、壁に跳ね返る要素が加わっただけで、テニス人口の4倍になるなんて、すごい。
 
――他にどんなところに魅力があるのでしょうか?

パデルというのは、エンターテイメント性が半端ないんです。壁を使って打つから、スーパープレイや珍プレイが出やすいし、テニスの場合は、自分が抜かれちゃったら終わりですけど、ボールが跳ね返ってくるから、ラリーもそう簡単に終わらない。
また、選手を近い距離で見られることも魅力ですね。金網越しに30cmくらいの距離で選手が見られるので、コミュニケーション要素も備えたスポーツだと思います。


 

――なるほど。自分の声援が届く距離で、選手が試合している様子を見られるというのは、迫力がありますね。
スクールに来られるお客様は、30~40代のテニス経験者が多いようですが、学生の間でも徐々に増えてきているそうですね。体が弱い方でもできるのでしょうか?
スペインだと高齢者施設に入って、介護士さんがいないと生活できない方たちでも、杖をつきながらやってきます。ボールがどういう角度で跳ね返ってくるのか考えながら体を動かすので、ボケ防止にも良いんですよね。
コートがテニスコートの半分しかないので、テニスほど大きく動かなくてもいいですし。スペインでは『車いすパデル』なども、盛んでしたね。
オリンピック、パラリンピックが南米やヨーロッパで開かれるとしたら、確実に競技種目になると思います。ちなみに、うちでは最も年齢が高い方だと、72歳のお客様がいらっしゃいます。
――たしかに。それだけパデル人口が多ければ、オリンピックの競技種目になるのも夢ではないですね。それにしても、年齢層が幅広い!お客様からの反響はどうですか?
楽しかった、またやりたいと言っていただけることが多いですね。壁を使うのは難しいのですが、それも含めて楽しんでもらえるているようで、毎日のように来られる方もいらっしゃいます。
あと、よく聞くのは、テニス未経験の方で、パデルを始めたことで運動を習慣化できるようになったという話ですね。
ジムでの運動は辛くて続けられなかったりするのですが、パデルだと、ストレス解消にもなるみたいです。
――ほどよい運動で健康になれそう。リピーター率が高いのも頷けます。
最近ではイベントにも力を入れています。夏には、うちのスクールで『パデル&バーベキュー』『パデル&流しそうめん』をやったり、あとは六本木のスペイン料理店に出店していただいて、おいしい料理とお酒を楽しみながらパデルをするイベントや、合コンならぬ「パデコン」も開いたりしています。パデコンでは、多いときで20対20。そこからカップルになった方も2組ほどいて、今でもよくパデルをやりに来てくださっています。
異なるジャンルのものと合わせることで興味を持ってもらえることってありますよね。テニス経験者でも、パデルは初めてという方が多いため、上手い人と下手な人が一緒でも楽しめるそうです。


 

今ではパデルに全力を注いでいる玉井氏ですが、もともとテニス一辺倒で、パデルには興味がなかったそう。
 
――創業のきっかけは何だったのでしょうか?
もともと、ITの会社でWebサイトやアプリの開発などの事業をやっていたんです。でも、それはあくまで受託でやらせていただいている仕事でしたので、自分自身で何か始めたいという思いを昔から持っていました。そんなときに、『お肉が食べられて、飲める』というイベントがあり、そこでパデルに出会って、『なんじゃ、これは!』と驚いたのです。」
――まさに運命の出会いだったんですね。パデル施設を建設するにあたって、クラウドファンディングで資金集めを呼びかけたそうですが、苦労はありましたか?
クラウドファンディングでは最終的に785万円ほど集まりました。これはスポーツ史上過去最高でしたね。
――す、すごい。
でも、やはり資金集めには苦労しました。さらに、予定していた土地が急遽使えなくなってしまって、その時期は肉体的にも精神的にも追い込まれていたと思います。その後、知人の紹介で善福寺公園テニスクラブの野田支配人と出会うことができ、なんとかパデル東京を作らせていただくことができました。
――白紙に戻されるのは心が折れますね。でも、滑り込みセーフで助かって良かったです。

 

Advertisement

NEXT  子どもたちにパデルの楽しさを知ってほしい
  1 2 3

    
    

インタビュー・取材記事の制作承ります

インタビュー記事は最強のオリジナルコンテンツです。
ありきたりではない記事によって
あなたのウェブサイトの検索順位を向上させます。

キニナル!人へのインタビューカテゴリの最新記事