素人には奇々怪々! おトク情報を一元管理できるアプリを開発
――それから就職して。
大学院を出て東京の会社にITエンジニアとして就職し、埼玉に住みました。その会社ではカードの還元率比較サイトを運営しましたが、完全に玄人向けに作ったのでユーザー数はほぼいなかったです。
――でも、まさにうってつけの仕事だったわけだね。
社内では「クレカに詳しい人」と呼ばれていて、同僚に、生活スタイルに合わせたクレカの選び方を診断してあげていました。お金に敏感な方は、その頃からどのクレカを選ぶべきかと考えていましたから。クレカで年間数百万円使うとして、還元率が1%違うとかなり大きいです。「ここをこうしたら1年間で沖縄旅行2回行けますね」などとアドバイスして、お礼にランチも奢ってもらいました。
そうして、クレカ決済がおトクという認識を広めていきました。一定の有益な情報を社員の皆さんにお届けしていたと思います。
そうして、クレカ決済がおトクという認識を広めていきました。一定の有益な情報を社員の皆さんにお届けしていたと思います。
――その後、起業したわけですね。
その会社に新卒入社したのはもともと起業するつもりだったからでした。最終的には当時の上司と一緒に起業しました。
当初はいろんなことを考えたのですが、うまくいかず、自分は何をしたいのかと原点に立ち返って、クレジットカード比較が好評だったことを思い出したんです。そこでクレカを比較する前身の「AI-Credit」を開発し、徐々に軌道に乗り始めました。
当初はいろんなことを考えたのですが、うまくいかず、自分は何をしたいのかと原点に立ち返って、クレジットカード比較が好評だったことを思い出したんです。そこでクレカを比較する前身の「AI-Credit」を開発し、徐々に軌道に乗り始めました。
――キャッシュレスの波に乗ったわけだ。
そうです。クレカだけではなく、さまざまなキャッシュレス決済方法が登場しました。とくに最近はスマホ決済が台頭し、カード単体で買い物をするより、双方の決済機能を組み合わせ、さらにポイントサービスやキャンペーンなどの情報、特定のお店でのおトク情報などもあり、情報は生モノになっています。1か月後にはその支払い方法ではおトクにならないということもあるわけです。
――素人にはお手上げだね。
私も開発前は自分でいちいち調べていたのですが、時間がもったいないです。今では、すべてプログラムに落とし込んでいるので、「AI-Credit」アプリの判断に任せています。
今の「AI-Credit」アプリは、複雑なポイント還元の仕組みを理解する必要はなく、アプリを開くだけで、そういう生モノの情報をもとにいくらおトクになるかを金額表示します。
また、ネットショッピングにも対応し始めました。最近はネットショップでも実店舗のようにポイントを獲得できるし、巣ごもり需要もありますから。Amazonや楽天市場ではこの支払い方法をすればより多くのポイント獲得が可能になる、ということを簡単にわかるようにしていきたいです。
――ユーザーの反響はいかがですか。
お金と調べる時間の両方を節約できてありがたい、という声が多いですね。決済事業者の方ともお話しする機会があるのですが、「AI-Credit」アプリはそういう皆さんの間でも意外と認知されているようです。
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