自衛官の資産寿命・健康寿命・仕事寿命を延ばせ
―FPのネットワークを作るという構想は今後どのように進めていきますか?
最初に申し上げた通り、将来的には各駐屯地と各基地にひとりかふたり、自衛官専門のアドバイザーを置きたいというイメージです。そのために、まずそういうことをやりたい人のネットワークを作ろうと思っていて、実際に何人か集まりつつあります。
―現状の自衛隊には、そういう生活相談をできる場所や部門がないのでしょうか。
それがないんです。保険屋さんがセミナーやライフプランの相談会を開くぐらいで、それもあくまでも外から来る人ですから自衛官のことをよく知っているわけではありません。だからぜひ自衛隊OBのFPで相談ネットワークを作りたいと思っています。
今、金融庁も資産運用の教育をすることが望ましいということから、一般の確定拠出年金を取り入れている会社では投資教育を盛んに行っていますね。自衛隊では、そういったことをたぶん保険屋さんなどに委託しているのでしょうけれども、やはり実際の自衛官OBがアドバイスするのとは自ずと内容が違うはずです。
自衛隊では、お金の話はタブーではないものの、なかなかすることはなく、「武士は食わねど高楊枝」的なところがあります。その分、生活がきちんと保障されているので、現役のときはそこまで苦労することはないだけに、それにどっぷり浸かってしまい、将来のことをあまり考えず、お金の知識も社会保障の制度も知らないまま過ごしてしまいます。
自衛官は雇用保険にも入りませんので、そういう制度があることすら知らないんです。国家公務員には災害補償制度があるので、一般の労災にも入っていません。雇用保険制度には自分のスキルアップに使える部分がいろいろあるので、一般社会に出てからもそれを知らないまま過ぎてしまうのはもったいないと思います。
今、金融庁も資産運用の教育をすることが望ましいということから、一般の確定拠出年金を取り入れている会社では投資教育を盛んに行っていますね。自衛隊では、そういったことをたぶん保険屋さんなどに委託しているのでしょうけれども、やはり実際の自衛官OBがアドバイスするのとは自ずと内容が違うはずです。
自衛隊では、お金の話はタブーではないものの、なかなかすることはなく、「武士は食わねど高楊枝」的なところがあります。その分、生活がきちんと保障されているので、現役のときはそこまで苦労することはないだけに、それにどっぷり浸かってしまい、将来のことをあまり考えず、お金の知識も社会保障の制度も知らないまま過ごしてしまいます。
自衛官は雇用保険にも入りませんので、そういう制度があることすら知らないんです。国家公務員には災害補償制度があるので、一般の労災にも入っていません。雇用保険制度には自分のスキルアップに使える部分がいろいろあるので、一般社会に出てからもそれを知らないまま過ぎてしまうのはもったいないと思います。
―新型コロナ禍の影響はありますか?
コロナで外出が制限されご家族でお話する時間が増えたためか、老後資金のご相談が増えています。具体的には保険を見直して、浮いたお金を資産運用に回し、少しでも将来の老後資金に余裕を持ちたいとのご相談です。
―最後に自衛官へのメッセージを。
家計などの後顧の憂いなく任務に邁進できるようにサポートしていきますので、自衛官の事情に精通している自衛官生活支援会にぜひご相談いただければと思います。
自衛官は気力・体力が充実している方が多いので、健康寿命・仕事寿命を延ばしながら、資産寿命も延ばしていけると思います。充実した人生を過ごすために、この3つの寿命を延ばしながら老後も活力と生き甲斐を持ち続けて行くことが、自衛官にとって一番良いと思います。私も今年63歳になりますが、それを実践して頑張っています。
自衛官は気力・体力が充実している方が多いので、健康寿命・仕事寿命を延ばしながら、資産寿命も延ばしていけると思います。充実した人生を過ごすために、この3つの寿命を延ばしながら老後も活力と生き甲斐を持ち続けて行くことが、自衛官にとって一番良いと思います。私も今年63歳になりますが、それを実践して頑張っています。
本サイトを自衛官が読む機会はあまりないかもしれないが、逆に、なかなか知る機会のない自衛官の悩みを知ることができ、興味深いインタビューだった。商社やメーカーなどでの転勤は最近減っているが、自衛官の場合、銀行員と同じで転勤を減らすことが難しそうだ。結婚相手も自衛官だったりする場合にはライフプランは立てにくいだろう。今後、一般社会で働き方がますます多様化していく中で、自衛官の仕事も変化していくことはあるのだろうか。
自衛官生活支援会
代表:山田 伊智郎
日本FP協会認定CFP、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー資格
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