ハワイに行ったことがなくてもハワイアンジュエリーを愛したくなるお話

ハワイに行ったことがなくてもハワイアンジュエリーを愛したくなるお話

ハワイアンジュエリーの修理事情

 

ところで、プアアリさんは、工房も併設されています。だから修理のニーズにもすぐに対応できるそう。

お客様からの問い合わせでとても多いのは、修理したい、というものです。たとえばハワイに行って、ノリや勢いでジュエリーを買って、それが壊れてしまったというような場合ですね。アクセサリー程度なら、新しいものを買えばいいかもしれませんが、高価なジュエリーをハワイで買って、帰国してから普段の生活の中で使っていこうとすると、サイズを直すなどのメンテナンスが必要になってきますよね。そこで修正してくれる店を探してみて、どの店でも修理できないと言われた、という問い合わせが全国からあるんです。
――友人にも、ハワイアンジュエリーのお店に相談したら「ハワイアンジュエリーの修理はできないんですよ」と断られたという人がいます。
普通のジュエリーの修理は、切って金属の溶接をしますが、ハワイアンジュエリーは、修理をするにも、彫刻を入れていかなければなりません。修理できるお店がないのは、その技術をもっている工房がないからなんです。プアアリでは、職人が常駐している工房を併設していますから、修理の依頼にも対応できます。
――たしかに、表面がツルッとした普通のジュエリーなら切ってからサイズを合わせて溶接して磨けばキレイになりますが、ハワイアンジュエリーは全面に模様があるので、そんなに簡単ではないのですね。
修理と言っても、一から模様を彫り込むような技術が必要になります。
せっかくのジュエリーを買うなら、本来、ちゃんとメンテナンスもできるお店で買うべきです。プアアリでは、ずっと使えるものを提供することで、ハワイアンジュエリーを買うお客様に貢献できていると思います。どんなに忙しくても彫りをシンプルにしたり、浅くしたりせず、きちんと手間をかけたものを作っています。
――ハワイアンジュエリーには、大手メーカーが参入しづらいと聞きました。
1個1個手彫りをしていくのはたいへんな技術力と手間がかかるため、大きいメーカーは、ハワイアンジュエリーにあまり参入してきません。コピーのような質の低いものはトップブランドは作りたがらないのです。プアアリがなぜハワイアンジュエリーを提供できているのかというと、職人を育てるジュエリースクール「ラヴァーグ」を併設しており、教育システムがしっかり揃っているからです。
――何人くらいの職人さんがハワイアンジュエリーの技術を学んでいるのですか。
ラヴァーグの生徒数は、今、430名ほどです。今のところ、ハワイアンジュエリーをきっちり教えることができる、これだけの規模の学校は当校だけです。学校があり、職人を育成するスキームが整ってるため、業績も上がってきています。ちなみに僕自身も現役で彫っています。
自分でブランドを立ち上げたい人、ハワイアンジュエリーを自分で作れるようになりたい人が、年間でだいたい40〜50人くらい、ラヴァーグに入ってきます。ラヴァーグで学んだスキルによってお店を出した生徒さんもいます。手先の器用さも必要ですが、やはり大事なのは継続して学んでいくことです。スポーツと一緒で、トッププレーヤーと呼ばれる人は常に他人よりも練習しています。
――そうやって、多くの人々が、日々、とことん技術力を磨いているんですね。ハワイアンジュエリーの業界は、しっかりとした技術を持つ職人さんが育っているようです。
プアアリがこだわっていることは、ハワイアンジュエリーとはそもそも何なのか、ということです。業界全体で、ハワイアンジュエリーの真実の歴史や自然の大切さを一般に浸透させていきたいと思っています。

 

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