お城の「家老」として活躍する。
この働き方は古いのか、新しいのか。

崔洋一監督の「叱られ役」だったことも

尼崎城家老・大西淳浩氏(お城の「家老」として活躍するという働き方。この働き方は古いのか、新しいのか。)

 

――そもそも大西家老はどんな経歴の方なのですか。
社会人の1年目は、CM制作の世界にいました。大阪のコテコテのCMです。(笑)そのあと大手広告代理店の系列でCM制作を続け、その後に神戸製鋼所の宣伝畑に移り、阪神大震災後に神戸製鋼所がヴィッセル神戸を支援することになって、私がPR担当で行きました。面白かったのですが、大変なこと多く、いい経験をさせていただきました。神戸を震災から復興させる事業としてアスリートタウン構想が立ち上がり、構想を実現するNPOでも企画をしていました。その後、神戸ファッションマートに移り、様々な発信やPRの仕事をした後に、歴史やグラッフィクを中心にトキトキ堂という屋号で仕事をしています。尼崎城の家老はそれらの仕事の一環です。
――当時の面白いエピソードとかないですか。
大手広告代理店の系列に居た時に、インスタントラーメンのCM演出を映画監督の崔洋一さんが担当されたことがありました、私は製作で助監督的な役割だったんです。そうしたら監督のこだわりがすごくて、最適なラーメンの湯気を出すのに3日間徹夜しました(笑)。当時はCG技術なども発展途上でしたから、すべてアナログです。苦労しましたね。京都の東映のスタジオで50人近いスタッフがじりじり待っている中、監督も誰かを怒らなければならない。それが私でした(笑)。現場にはそういう叱られ役も必要なんです。大変な緊張の現場でしたが、今から考えると多くのことを経験できたので、面白かったし、腹が座りました。最後に崔洋一監督からスタッフ全員の前でねぎらいの言葉をいただいたのは一生忘れません。男泣きですよ。(笑)
――ところで、世界史には興味は広がらなかったのですか。
世界史ですか……。興味ありません(笑)。プライベートでの海外旅行も興味ゼロです。まず日本のことを知らずして、なぜ世界に行けますか!と常に思っています。日本には良い場所がいっぱいあります。そして日本は、どの場所を切り取っても「歴史」が出てくるのです。
――世界中にもお城はたくさんあると思いますが……
すみません。興味ないですね(キッパリ)。

 

Advertisement

NEXT  「日本一面白い城にする」という壮大な計画
  1 2 3 4

    
    

インタビュー・取材記事の制作承ります

インタビュー記事は最強のオリジナルコンテンツです。
ありきたりではない記事によって
あなたのウェブサイトの検索順位を向上させます。

キニナル!人へのインタビューカテゴリの最新記事